昔マンガやアニメで大流行したるろうに剣心も、佐藤健さん主演で実写化してから現代の若い人にも認知されるようになってきましたよね。
そんなるろ剣に登場するとさか頭のイケメンといえば、そう『相良左之助』ですね。
彼は喧嘩師で、素手では誰にも負けないと自負しているのですが、志々雄真実の配下である安慈にボロボロにされます。
そんな破戒僧『安慈』に伝授してもらったのが今回のテーマでもある相良左之助の必殺技『二重の極み』です。
素手で対象物を粉々にしてしまうその威力は、子供なら誰しも憧れを持ったはず。『もしこの技を習得できれば喧嘩がめっちゃ強くなれる!』とか、そんなこと思ったりしませんでした?(笑)
ということで、ここでは二重の極みは意外と真剣に理論上可能なのかどうかを考えていきたいと思います。
そもそも二重の極みってどんな理論?
素手で殴るだけで大きな岩さえも砕いてしまうだなんて、普通に考えてあり得ませんよね。
では、その二重の極みってどんな理論なのでしょう?これはきちんと本編で触れられています。
物質の抵抗を失くための第一撃と、それに引き続き繰り出される第二撃で物体を粉々に粉砕することが出来る。
るろ剣を知っている人はわかると思いますが、二重の極みはまず指の第二関節をまげ、その状態で第一撃を加えます。そして、その次に関節をまげて通常の拳で第二撃を与える技です。
物体の抵抗を一撃目で無くすことで、二撃目のダメージがもろに伝わるということですね。この説明を聞くと、なるほど。。。って妙に納得しますよね。
じゃあ、本当にそんなことが可能なのでしょうか?
作中のやり方通りで本当に実現可能?
上に書いた二重の極みのやり方で、岩をも粉々に粉砕することは可能なのでしょうか?
二重の極みを実現させようとするのであれば、まず第一撃目で物体の抵抗をなくさなければなりません。
ただ、この物体の抵抗をなくすというのは理論上は可能でも地球上にいる限りは不可能です。
それに、何らかの衝撃を与えることによってその抵抗が取り除かれるとは到底思えません。ここの理論は破綻しているでしょう。
ということで、この時点で二重の極みの実現は不可能であるということが分かりますね。残念。。。
しかも、二重の極みを実現するためにはどうやら二撃目を75分の1秒以内に放たなければならないらしいです。これは到底人間業ではありませんね。
ただ、二重の極みのように本来小さな力のはずなのに、物体を粉々にしてしまうほどの威力を放つ物理現象は実在します。
それが共振です。
一番分かりやすいのはワイングラスですね。高い声を出し続けて、その声でワイングラスを割るというパフォーマンスは一時期日本でも有名になりました。
この現象を使うことで、少しの力でも大きなものを破壊することはできるようになります。
しかし、この共振を素手で起こすことができるか?といわれると、それはほぼ不可能でしょう。
るろうに剣心のなかに登場してくる技というのは、それらしい理論が作中で説明されるため、本当に実現可能かのように感じてしまいますよね。
剣術の一部の技に関しては本当に実現可能なものもあるとは思いますが、今回の二重の極みに関してはまず無理だと考えたほうがよさそうです。