夢ってなんだか特別なものだと思ってしまいますよね。
その夢に好きな人が出てくると、まだその人のことを心の奥底(深層心理)では想っているんじゃないか…?
そう思う人も多いでしょう。
確かに、ある特定の人への思いが強すぎると夢に出てくることがあるので、このような解釈もできなくはありません。
ただ、その人が遠い昔に好きだった人で、今では会うことも絶対にないような人である場合、心の奥底には全く違った深層心理が隠されているかもしれません。
未来への暗示ではなく、現在の状況を表す
好きな人が夢に出てきた場合の深層心理は以下の3つに大体集約されます。
- 今の恋人に対する不満
- ストレスや体調の悪化による防衛反応
- 人間関係への不満
前提として言っておきたいのは、これは夢占いの類ではないということ。
夢占いというのは未来への暗示とか、この先何が起きるのか?的なことまで踏み込みますよね。
でも、夢にそのような力はないというのが私の持論です。
ただ、未来を暗示する力はなくても、今自分自身が抱える心の状態や自分でも気づいていない深層心理を表しているということはあります。
というか、脳科学的に見てみればそういう考え方が正しいです。
実際に上にあげた3つを見てもらえばわかると思いますが、すべて現状に対することですよね。
では、それぞれを詳しく見ていきましょう。
今の恋人に対する不満
今現在、恋人がいる場合、その恋人に対して不満を抱いている可能性があります。
不満の度合いというのは見る回数が多ければ多いほど強いと考えられます。
これは恋人ではなく、既婚者の場合も同じです。
旦那や妻に不満をもっていないか考えてみましょう。
心の奥底に、大きな不満があるにも関わらず、言えない。
そんなような状況だと、好きだった人の夢を見るといわれています。
これは昔好きだった人との思い出を美化しており、そのきれいな思い出に浸ることで現実の不満を抱える心を癒していると考えられます。
ストレスや体調の悪化による防衛反応
仕事のストレスが溜まっているとか、風邪をひいていて体調がすぐれないなどではありませんか?
ストレスも体調がすぐれないのも、どちらも辛い状態ですよね。
上でも解説した通り、好きだった人の思い出というのは美化される傾向にあるので、その人の夢を見ることでリフレッシュしようと体がしている可能性があります。
実際にそういう夢を見た後というのはいつも違う感覚になりませんか?
そういう場合には日々の疲れがたまっていて、体を癒してあげたいと無意識のうちに思っている可能性があります。
人間関係への不満
これもストレスの一種ではありますが、人間関係に不満を持っている場合にもこのような夢を見る傾向があります。
職場の人間関係や友人関係を振り返って、満足できていない部分が結構あるのではないでしょうか。
人間関係の場合、ストレスを抱える相手のことは無意識のうちに考えないようにするので、自分では普段意識していない相手かもしれません。
よくよく考えると不満を持っている人がいるな・・・という可能性もありますね。
このとき、一番多いといわれているのが会社の上司や学校の先輩などに不満を持っているという場合です。
これを参考に考えてみましょう。
いい夢とか悪い夢とかではない
最後に、今回解説した『好きだった人の夢を何度も見る』ということに対して少し気を付けたいことを書いておきます。
この夢に対して、良い悪いという判断をする人がいます。
『好きだった人と~をしていたらいい夢!』とか『好きだった人に~といわれたら悪い夢!』みたいなことも言われたりしますよね。
夢占いの専門家ではないので、占い的には分かりませんが、脳科学的に考えれば夢のなかで何をしていたかはそこまで関係ありません。
好きな人の夢を見た。
この事実が重要なのであって、何をしているかは関係ないんです。
ですので、今現在の自分の深層心理を探ろうと思うのであれば、短絡的に良い夢か悪い夢かというのを判断するのではなく、上で解説したことを参考にして今の自分の心の状態をしっかりと分析するようにしましょう。
良い夢になるかどうかは、その分析を実生活のなかでどのように活かしていくのか?にかかっています。