【測定方法】台風の気圧の測り方とは?強さの基準を分かりやすく解説

サイエンス

夏の時期から秋にかけて、日本では台風が頻発しますよね。この記事を書いている現在(2018年8月31日)も台風シーズンの真っただ中です。

この時期には天気予報でも台風のニュースをよく目にしますが、なんとなぁく聞き流している『ヘクトパスカル』という言葉。

hPa=ヘクトパスカルは台風の気圧を表す単位で、一般的には中心気圧がこのヘクトパスカルという単位を用いて記載されています。

ただ、ここで疑問に思うのが『中心の気圧なんてどうやって測っているの?』ということです。

天気予報でも『台風○○号の中心気圧は△△hPaです。』なんて言っていますが、純粋にどうやって測定しているのか疑問に思っている人も多いんじゃないでしょうか?

実は、この台風の気圧の測定には気象学者のさまざまな苦悩と工夫の歴史があったんです。

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測定方法ってどうしているの?台風の気圧の測り方

まず、結論からお伝えします。

現在の気象情報で用いられている台風の中心気圧の測定には大きく分けて以下の2パターンがあります。

  1. 気象台などに設置されている実際の気圧計を参考にする
  2. 雲の状況や動きなどから気圧を推測する

このどちらの方法も世界中で使われている方法であり、状況によってこの2つの方法を使い分けます。

では、どのように使い分けているのか?ということですが、これは単純です。

1の方法を使う場合というのは、台風が陸地近くにいる場合です。というよりも、陸地近くにいる場合にしか使うことのできない方法といったほうが正しいでしょう。

一方、2の方法は1の方法が使えない場合に用いられます。台風は基本的に海上で発生しますので、その周辺には陸地がありません。陸地がないということは、気象台や観測機などもないため、実際の気圧を測定することはできません。そこで、雲の状況や動きから中心気圧を計算するという方法をとるのです。

この方法はいわゆるドボラック法と呼ばれており、過去の観測データや実測値などから導き出された公式に当てはめて気圧が算出されます。

あくまでも2の方法は計算による推測値なので、1の方が正確なのは言うまでもありません。しかし、実際には2の方法で導かれていることの方が多いです。

昔は飛行機を使って実測していた!

現在では過去のデータから推測値を導いている台風の中心気圧ですが、昔は飛行機を使って実際に人間が台風の中心気圧を測定していました。これは今考えると驚くべき測定方法ですよね。

具体的には、台風観測用の飛行機を飛ばし、そのまま台風のど真ん中に入っていきます。中心付近にたどり着いたら、気圧計を落として測定を実施します。

こうすることで、正確な気圧の測定をすることはできるものの、かなり危険な行為であることは誰にでも想像がつくでしょう。この観測のほとんどはアメリカ軍が行っていました。

このような危険を冒してでも果敢に観測を続けてきた歴史があるからこそ、過去のデータを基にした気圧の推測ができるようになっているんですね。

強さの基準を分かりやすく解説

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ここまで台風の気圧の測定方法を解説していきましたが、これと合わせて台風の気圧の強さの目安も覚えておきましょう。

まず押さえたいのは、通常時の気圧です。台風ではない通常時の気圧というのは1013hPaであり、これがすべての基準となります。

例えば、新しく発生した台風の気圧が950hPaである。と表現されたら、通常時よりもおよそ60hPa低いわけです。

そして、これは基本中の基本ですが、気圧というものは低ければ低いほど風が強くなります。つまり、数値が小さければ小さいほど強い台風だということです。

これを基本として、世界で実際に発生したことのある台風の中心気圧を例に、どれくらい強い台風なのか?基準を見ていくことにしましょう。

中心気圧 台風の強さ
1013hPa 通常
950hPa 台風
940hPa 強い台風
935hPa かなり強い台風
915hPa 猛烈過ぎて危険
895hPa 町が崩壊する

最後の895hPaというのは日本では観測されたことがないほど強い台風です。しかし、世界ではこのレベルの台風が実際に観測されたことがあります。それが2013年にフィリピンで発生した『ハイエン』という名称がつけられた台風です。

この台風の中心気圧は895hPa。フィリピン全土で甚大な被害をもたらし、死者数は2300人にも上りました。

日本周辺で発生する台風の場合には北上するにつれて気圧が上がっていき、勢力を弱めていきます。

そのため、関東や東北地方などでは台風の被害が出たとしてもそこまで甚大な被害になることは少ないのです。一方、沖縄や鹿児島県の離島などでは猛烈な台風を経験することは珍しくありません。

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