2017年頃からお花見の新定番として『エア花見』なるものが流行っていますね。
出始めはあまり定着しなかったものの、2018年はエア花見をする人が続出しているようです。
それに合わせて『エア花見商戦』なるものも繰り広げられているようで、これに合わせたお店やグッズもたくさん出てきています。
Amazonとかを見てみると、キリンのエア花見特集なども組まれていて大手企業もなかなか本腰を入れ始めているようです。
この流行は今後も続くのか?という疑問は残りますが、需要があるからこそ流行るわけですよね。
でもこのエア花見、個人的にはあまり賛成ではありません。
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目次
エア花見ってそもそもなに?
エア花見という言葉自体初めて聞いたという人もいると思いますので、簡単に解説しておきます。
簡単にいえば、室内でお花見の雰囲気だけを楽しむものという感じでしょうか。
インドアで楽しむお花見がエア花見です。
なんでインドアなのか?というと、外でやるお花見はどうしても天候に左右されたり、気温に左右されたりしますよね。
さらに春の時期には花粉症もありますし、場所取りをするのもとてもメンドクサイ。
そんな悩みを一掃してくれるのがエア花見というわけなんですね。
室内で花見ってどうやってやるの?
室内で花見って言っても桜は外に割いているわけだし、室内から桜が見れるところなんてそんなに無いでしょ。
そう思った人も多いのではないでしょうか。
実はこのエア花見、室内に桜のオブジェなんかを飾って行われています。
こんなかんじ。

普通の飲み会に桜の観葉植物が置かれているだけですね。
さらには桜の画像とか写真を飾って行うところもあるようです。
確かに室内で飲めば天候の問題などは回避されますが、写真とか観葉植物を見て飲むって本来の花見の姿ではありませんよね。
さらにひどくなると写真すら飾らずに普通の飲み会をエア花見と呼ぶこともあるらしいです(笑)
こうなると本当にただの宴会ですね。
エア花見で良いならエア飲み会もしてもらいたいものだなぁ
全国的にそうだと思いますが、現代の花見はただの飲み会ですよね。
日々やっている飲み会と何も変わらないと思います。
楽しむことは良いことだと思いますが、花見という言葉を借りてハチャメチャな飲み方をする人がいるのも事実ですよね。
毎年ケンカとか迷惑行為とかで逮捕者が出ているのも事実です。
こういうのが原因で迷惑をこうむる人も少なからずいます。
花見って日本古来の素晴らしい風習だと思うのに、これがどんどん変化していって本来のあるべき姿ではなくなってしまうのがなんか悲しいです。
海外の人も日本の花見に興味を持っている人は多いです。
それを期待して日本に来たらハチャメチャ・・・
これでは日本の文化として誇れなくなってしまいますよね。
桜の花には神が宿る
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お花見の起源は正確にはわかっていないものの、平安時代以前からあったといわれています。
もともとは梅の花を鑑賞していたようですが、平安時代頃から桜に変わったようです。
桜は日本に昔からある花で、古くから日本国民に愛されてきました。
それではなぜ桜を眺めながらお酒を飲むのか?
これにもいろんな説がありますが、桜には神が宿ると昔から考えられていたという事実が関係しているといわれています。
桜には田の神が宿っているといわれており、桜の開花が田植えの合図とされていた時代もありました。
つまり、豊作を願うという意味が込められていたということですよね。
桜に限らず日本には昔から樹木には神秘的な力が宿っているというような考え方があります。
こういうことから考えると、室内でただパーティを開くことを花見と呼ぶのはなんか抵抗があるんですよね。
風情とか季節の到来を感じるのは室内ではできない
神が宿るとかどうでもいいw
って思う人もいるかもしれませんが、そういうことは抜きにしても桜が咲いている期間ってとても短いですよね。
天候が荒れて強風が吹いたり、雨が降ったりするとすぐに散ってしまいます。
日本では昔から一瞬の美みたいなものを重んじますよね。
刹那的なものには美しさを感じます。
桜も同じで、花を咲かせている期間はとても短いからこそ春の訪れを感じるものとして昔から愛されてきたのだと思います。
春の季節にしか見られない美しい姿なのですから、外に見に行くことをめんどくさがるのはなんか違う気がしますね。
Amazonとかを見てみると、飲料メーカー大手のキリンがエア花見の特集を組んでいました。
もちろんキリン製のアルコールの宣伝を兼ねているのですが、それと同時に桜のオブジェとか提灯、写真などが並んでいました。
企業は利益を追求できるいい機会なのである意味賢いというのは確かですが、大企業主導でエア花見を普及させるのはやめてほしいですね。