こんにちは。JJです。
蟲師や七つの大罪を手掛けていたアニメ制作会社のアートランドが2017年7月7日に倒産しました。
この他にも、有名アニメを手掛けていただけに、アニメファンの間で動揺は広がっているようです。
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アニメ制作会社アートランドが倒産
帝国データバンクによれば、負債総額は2億9800万円に上り、6月30日までで実質的な業務停止に陥っていたということです。
(株)アニメーションスタジオ・アートランド(資本金1305万円、武蔵野市境4-2-21、代表岡野国治氏)は、6月30日までに実質的に事業を停止し、事後処理を梶智史弁護士(港区赤坂3-21-5、関口・梶法律事務所東京事務所、電話03-6426-5420)に一任した。
帝国データバンク
この会社は業界では伝説になっているアニメーターである石黒昇さんが創業しました。

彼の名前を知らない人も多いと思いますが、鉄腕アトムや怪物くんという名前は若い世代でも一度は聞いたことがあるはず。
石黒氏はこれら数々のヒット作を世に送り出してきました。
2012年に惜しまれつつも73歳で亡くなってしまいましたが、晩年も意欲的に制作に携わっていました。
例えば、『家庭教師ヒットマンリボーン』はまだ記憶に新しい作品ですね。
ジャンプファンのみならず、多くのファンを生み出した作品です。
石黒さんはリボーンで監修を担当していました。
以下、石黒さんが担当してきた作品の数々を列挙しておきます。
1965年
怪盗プライド(動画、原画)※デビュー作
ビッグX(原画)
鉄腕アトム (アニメ第1作)(原画)1966年
がんばれ!マリンキッド(原画、絵コンテ)1968年
怪物くん(第1作)(演出)
巨人の星(原画)
佐武と市捕物控(演出)1969年
ウメ星デンカ(演出)
そばかすプッチー(脚本)
どろろ(原画)
ムーミン(演出)1970年
あしたのジョー(絵コンテ、演出)1971年
アンデルセン物語(演出)
天才バカボン(絵コンテ)1972年
ど根性ガエル(絵コンテ)1973年
荒野の少年イサム(絵コンテ)
侍ジャイアンツ(絵コンテ)
ジャングル黒べえ(絵コンテ)
ドラえもん(日本テレビ版)(絵コンテ)
ワンサくん(演出、絵コンテ)1974年
宇宙戦艦ヤマト(アニメーションディレクター)
ゼロテスター地球を守れ!!(絵コンテ)
小さなバイキングビッケ(演出)
星の子チョビン(絵コンテ)1975年
アラビアンナイト シンドバットの冒険(絵コンテ[14])
UFOロボ グレンダイザー(絵コンテ)1976年
超電磁ロボ コン・バトラーV(絵コンテ)
まんが日本昔ばなし(演出)1977年
氷河戦士ガイスラッガー(チーフディレクター)
まんが日本絵巻(総監督)
ヤッターマン(演出)
ルパン三世 (TV第2シリーズ)(絵コンテ、演出)1978年
宇宙戦艦ヤマト2(アニメーションディレクター)1979年
宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち(テクニカルディレクター)1980年
鉄腕アトム (アニメ第2作)(監督)1982年
科学救助隊テクノボイジャー(監修)
超時空要塞マクロス(チーフディレクター、脚本、演出、絵コンテ)1983年
タイムスリップ10000年 プライム・ローズ(絵コンテ[15])
超時空世紀オーガス(チーフディレクター)1986年
青春アニメ全集(絵コンテ)1988年
トッポ・ジージョ(監督)1992年
みかん絵日記(監督[16])2005年
蟲師(制作管理)2006年
僕等がいた(制作管理)
家庭教師ヒットマンREBORN!(監修)2008年
TYTANIA -タイタニア-(監督[17])2014年
蟲師 特別篇 日蝕む翳(監修)Wikipedia
こう見るとアニメ界に多きな影響を与えた人物であることが分かりますね。
多額の欠損金が倒産の原因
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上でも紹介したように、最終的な負債総額は約2億9800万円ということです。
詳しい倒産原因に関しては、帝国データバンクを参照すると、
『蟲師特別篇』など人気作品も手がけたものの、製品製造原価に占める外注比率は約9割にのぼり、欠損計上が続いていた。2016年4月に中国のアニメーション制作会社の日本法人が当社株式の51%を取得するなどのリストラを図っていたが奏功せず、決算期変更で1カ月間のみの実績となった2016年12月期の年収入高は約2100万円にとどまり、約1億9300万円の債務超過に陥っていた。
帝国データバンク
という風に書かれています。
つまり、簡単に言えば外注費用を収益でカバーしきれなかったということですね。
ここまで大きな作品を手掛けていたにもかかわらず、製造原価を上回る利益を出すことができないというのは、アニメ業界も非常に難しいんだなと思わされますね。
ネット上では倒産発表前から噂になっていた
実はアートランドの倒産は数年前から一部では噂されていました。
そして7月の頭くらいになると、名前こそ出てはいませんでしたが、どこかの老舗アニメ制作会社が倒産したらしい!という噂がネットを駆け巡っていました。
ネット掲示板の論者速報でも、この件に関するスレッドが立ち上がっていましたね。

ちなみに、2017年7月現在、sin七つの大罪は未だ放送中です。