資本剰余金や利益剰余金の違いについて中学生でも分かるように解説してみた

中学生でもわかるシリーズ

 

会計学や金融で使われる資本剰余金利益剰余金といった言葉。
なんだか漢字続きで難しいですが、株式投資などをする場合には結構頻繁に目にすると思います。

だからこそ理解しなきゃいけないんだけどいまいち説明読んでもよく分かんない。って人は多いと思います。

実際に『資本剰余金』などで検索しても出てくるのは辞書のような固い言葉で説明されたページばかり・・・
説明を読んでもその説明の中に出てくる単語が分からなくてその単語を調べるけどその単語を解説したページにも分からない言葉だらけ・・・みたいな状況陥ったことないですか?
私はあります。笑

この記事はそんな人に見てもらえたらいいなーと思っています。

多分最後まで読み終わった頃には株式会社のお金の流れがだいたいイメージ出来ているはずです。
途中で多少分からないことがあっても最後まで読めばなんとなくわかった気になるから頑張って読んでみてね(照)

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そもそも資本剰余金や利益剰余金手どっから出てきたもの?

言葉の意味を説明する前に、株式会社についてです。ここは理解する上で結構重要。
まぁ中学生でも分かる!と銘打っていますから、そもそもこの言葉自体がどっから出てくるのか?というところから話したいと思います。

会社には色々な形態がありますが、その中でも最もポピュラーなのが株式会社ですね。
株式会社の特徴を簡単に説明すると、会社に対して経営をするために必要なお金などを出してくれる人がいることです。これを出資者や株主といいますね。

この株主から会社に対して振り込まれたお金を基本的に資本といいます。
振り込まれるというか、正確に言うと会社が株券という紙っぺらを発行して出資したい人たちはその株券を買います。

勿論ただの紙っぺらを買う人なんて相当なもの好きじゃない限りいません。『その会社が将来成長して沢山稼いでくれるだろう!そしたらお金を初めに出した自分たちに沢山配当金としてお金を還元してくれるだろう!』と思うから買う訳です。

このお金を出してくれた株主を集めて経営の方針やお金の使い方を報告する集まりを株主総会といいます。

株主総会では色んな事が話されますが、その中でもお金の使い道に関する話は特に重要です。
そりゃそうですよね。会社にあるお金というのは元々株主が振り込んだお金なわけですし、会社がものを売ったりして出た利益から社員に給料を払ったり配当を出したりするわけですから重要なのは当たり前です。

このように株主総会でお金の使い道を決定することを剰余金の配当や処分と言います。
処分というと無くなってしまうイメージですが、別に無駄遣いする訳では無くいざというときのために会社に積み立てたりするわけです。

そしてここで出てくるのが剰余金=資本剰余金と利益剰余金という言葉です。

二つの剰余金について詳しく見ていこうじゃないか

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資本剰余金と利益剰余金がどっから出てくるのかというのは上で説明した通りです。
そしてこの二つの剰余金の違いを一言で言えば

  • 資本剰余金=もとで
  • 利益剰余金=もうけ

(厳密には資本金ももとで)

というイメージです。

会社が利益を出した時のこの黒字額のことを純利益といいますが、この純利益を細かく分けると資本剰余金や利益剰余金などがあるよーってことです。

はい。ということでそれぞれについて見ていくことにします。

資本剰余金

資本剰余金っていうのは株主から振り込まれたお金のうち資本金にしなかったものを言います。

資本剰余金にはさらに資本準備金とその他資本剰余金に分けられるのですが、資本金にしなかったものは基本的に資本準備金ですので資本準備金をベースに説明します。

資本金と資本剰余金ってなんで分ける必要があるの?と疑問に思いませんか。
資本準備金はその会社に対する債権者(お金を貸してくれている人たち)に対していざという時のために会社にある程度積み立てておきなさいね、というものなんです。だからこそ分ける必要がある。

勿論この資本準備金は会社側が自由に決めることは出来なくて、会社法で株主から振り込んでもらったお金のうち最低でも半分は資本金にしなさいよーと決められています。

利益剰余金

利益準備金はもうけのことですね。利益とついてるので分かると思います。

利益剰余金も利益準備金やその他利益剰余金などにさらに分けることが出来きますが、ここでは利益準備金を抑えておけばいいと思います。

準備金という名の通り、利益準備金はもうけの中から会社の中に残しておくお金のことです。
残しておく理由は上で説明した資本準備金のように債権者の保護が目的です。

そして株主にとって最も関心の高い配当はこの利益剰余金の中から支払われます。

似たり寄ったりの言葉が多くてめんどくさくね?

利益剰余金とか利益準備金とか、似たり寄ったりでなにがなんだか分からなくなりますよね。

そこでとりあえずざっくりですけど

  • 剰余金=いろんな用途に使うお金
  • 準備金=貯めておくお金

くらいにイメージしておくと良いのではないでしょうか?

実際、利益準備金は配当に回すことが出来ませんが準備金以外のその他利益剰余金は配当に回せます。

また資本とついているのに変わってるなぁと思うかもしれませんが、資本準備金は配当できませんがその他資本剰余金は配当できます

まとめ

どうでしょう?少しは分かった気になれましたでしょうか?笑

ここでお話した内容は全体を通して株主資本といったりするのですが、この株主資本に関しては色々分類があってなかなかスマートに解説するのは難しいんですが、要は会社の中のお金にはもとで部分ともうけ部分があって、その中でも配当などに自由に使える部分と強制的に積み立てなければいけないお金がありますよってことです。

個人商店とかの小さい規模の場合にはもうけ=自由に使えるお金としてほぼほぼ考えられますが、株式会社でも出資者がたくさんいるような大きな会社では色々とめんどくさいってことですね。

結論、色々めんどくさいんだなぁと思ってくれたらそれが正解です。笑

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